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軌跡

作曲＆編曲：志方あきこ
作詞：みとせのりこ
雨粒(あまつぶ)を紗(うつ)す　灰色(はいいろ)の雲間(くもま)
霞(かす)む足跡(あしあと)を　ひとつ残(のこ)して
虹(にじ)の裾(すそ)を曳(ひ)き　色(いろ)を変(か)えながら
天(そら)の高殿(たかどの)　風(かぜ)は渡(わた)りゆく
痩(や)せた岩間(いわま)を　這(は)う草(くさ)に宿(やど)れる
幽(かす)かな鼓動(こどう)の　目醒(めざ)め　誘(いざな)える
春(はる)に　光(ひかり)ありて
　花(はな)の吐息(といき)　露(つる)の雫(しずく)
夏(なつ)よ　生命(せいめい)謳(うた)え
　水(みず)の踊(おど)り　木々(きぎ)のざわめき
秋(あき)に　実(み)を結(むす)ぶ
　秋(あき)に地(ち)に　実(み)を結(むす)ぶ
豊穣(ほうじょう)の　祭(まつ)りの唄(うた)
　豊穣(ほうじょう)を願(ねが)う　祭(まつ)りの唄(うた)
やがて　重(かさ)なり行(ゆ)く
　やがて　巡(めぐ)る
季節(きせつ)を　抱(だ)きしめ
冬(ふゆ)の使者(ししゃ)を招(よ)ぶ　灰色(はいいろ)の雲間(くもま)
風(かぜ)は　荒野(あらの)の
薄氷(うすらい)を　渡(わた)る
高(たか)く　渓(たに)を抜(ぬ)けて
　雫(しずく)散(ち)らす　川(かわ)の流(なが)れ
天(てん)に　羽(はね)を広(ひろ)げ
　虹(にじ)を渡(わた)る　光(ひかり)の軌跡(きせき)
疾(はし)れ　風(かぜ)の音(ね)よ
　疾(はし)れこの　風(かぜ)の音(ね)よ
祝福(しゅくふく)の　唄(うた)を奏(かな)で
　祝福(しゅくふく)の楽(がく)と　唄(うた)を奏(かな)で
永久(とわ)に　綴(つづ)り行(ゆ)く
　永久(とわ)にこの　終(お)わりのない
物語(ものがたり)　続(つづ)くように
　旅路(たびじ)が　続(つづ)くように
あまねく世界(せかい)に　刻印(きざ)まれた
ヒトたちの知(し)らぬ　その標(しるべ)は
精霊(せいれい)の指(ゆび)が　綴(つづ)りし文字(もじ)
永久(とわ)に　果(は)てぬ祈(いの)り
黒(くろ)き奇岩(いわ)の面(おもて)に
　白(しろ)き砂(すな)の翳(かげ)
凍(こお)る湖水(みずうみ)の鏡(かがみ)に
　寄(よ)せる　海波(わだつみ)の手(て)に
老(ふる)き大樹(たいじゅ)の幹(みき)に
　細(ほそ)き　草(くさ)の蔓(つるべ)に
そらに描(えが)かれた　祝福(しゅくふく)
　土(つち)に記(しる)した　精霊(せいれい)の残(のこ)せし　軌跡(きせき)